みなさんは、ヘルプマークを見かけたことがありますか?
ヘルプマークは、外見からは分かりづらい障害や病気、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるように作成したマークです。
少しずつ目にする機会が増えたヘルプマークですが、発達障害などで周りに理解してもらいにくい課題がある方も利用することができます。
この記事では、ヘルプマークの対象となる病気や入手方法について詳しく解説します。
ヘルプマークは、見た目では分かりにくい困難さがあり、配慮が必要な場合につけられるマークです。
ヘルプマークをつけることで、電車やバスの優先席の利用や、困った際の支援や配慮を受けやすくなります。
ヘルプマークの対象者に明確な基準はありません。
障害や疾患の種類や程度によって、ヘルプマークを必要としている方がいる一方で、障害や疾患がなくても、一時的に困難さを抱えている方もいます。
そのため、ヘルプマークは障害や疾患などの基準を設けずに、支援や配慮を必要とする全ての人に配布されています。
ヘルプマークを活用している方の中には、以下の病気や疾患の方が多いです。
これらの病気や疾患は、一見健康そうに見えても、外見からは分かりづらい困難を抱えている方が多いのが特徴です。
たとえば、難病の方の中には、体や手足のしびれや疲れやすさなどの症状が表れる方、精神障害の方の中には、パニック障害やうつ病などの症状が表れる方、発達障害の方の中には、コミュニケーションや社会性の発達に困難を抱えている方など、さまざまです。
ヘルプマークは、お住まいの都道府県の配布場所に直接行ってもらうことができます。
郵送での受け取りは原則として行っていないため、必ずお近くの配布場所に足を運びましょう。
配布場所は、各都道府県のホームページなどで確認できます。
ヘルプマークをもらうには、特に書類の記入や障害手帳の提示などの手続きは必要ありません。
代理人による受け取りも可能なので、ご家族や友人などにお願いすることもできます。
ヘルプマークは、各都道府県で定められた以下のような施設で配布されています。
お住まいの地域の配布場所は、ヘルプマークの公式ウェブサイトや、お住まいの自治体のウェブサイトなどで確認することができます。
配布場所に行けない場合は、ヘルプマークを自作することもできます。
ヘルプマークの公式ウェブサイトからヘルプマークの画像をダウンロードして、紙に印刷すれば自作のヘルプマークを使うことができます。
ただし、以下のようなルールを守って作成してください。
ヘルプマークの裏側には、名前・連絡先・必要としている援助などを書き込むことができます。
記入は任意ですが、記入することで周囲の人がより具体的な配慮をしやすくなります。
記入例として、以下のような書き方があります。
利用者の情報: 本人の氏名、緊急連絡先、血液型
薬について: 服用中の薬の名称
アレルギーの有無: アレルギーがあれば記載
手伝ってほしいこと: 発作時の適切な対応、緊急連絡先への電話依頼など
手伝ってほしいことは、具体的に記入するとよいでしょう。
たとえば、以下のような記入例があります。
「困ったときは声をかけてください。」
「混雑している場所では、優先的に席を譲ってください。」
「荷物を持っていただけたら助かります。」
ヘルプマークがわからない人もいるので、障害の名前を書くだけではなく、どのような支援が必要で、どのように対応してもらいたいかを明記することが重要です。
お子さまがヘルプマークを身に着けている場合、周囲の人が困っていることや必要な援助を理解しやすく、適切な配慮が受けやすくなります。
具体的な活用方法をご紹介します。
人通りの多い駅構内などで、子どもがストレスを感じて具合が悪くなった場合、ヘルプマークを身に着けていると周囲の人が助けてくれる可能性があります。
また、混雑している場所を避けるために、優先席や空いている通路を譲ってもらえることもあります。
お子さまが迷子になったとき、ヘルプマークを身に着けておくと周囲の人が迷子のお子さまを保護しやすくなります。
また、お子さまがヘルプマークを身に着けていることを保護者に伝えることで、保護者がお子さまを探す手助けになるかもしれません。
外見からは障害や病気が分からず、疲れやすかったり、長時間立つことが難しかったりすることがあります。
公共交通機関などで優先席を利用すると、若いからといって誤解や非難を受けることがあります。
こうした状況を避けるために、ヘルプマークを使用することが役立ちます。
電車やバスで優先席を利用するとき、ヘルプマークを身に着けておくと、優先席をゆずってくれる人が現れるかもしれません。
また、お子さまが優先席を利用する理由を周囲に伝えることで、理解と協力を得やすくなります。
お子さまが急に発作が起きたとき、ヘルプマークを身に着けておくと周囲の人が発作の原因や対応方法を理解しやすくなります。
また、お子さまがヘルプマークを身に着けていることを救急隊員に伝えることで、適切な対応が受けやすくなります。
ヘルプマークに連絡先や必要な支援内容を記載しておくとより安心です。
ヘルプマークは、援助や配慮を必要とする人が身に着けるマークです。
メリットとデメリットを理解した上で、活用することが大切です。
ヘルプマークを身に着けていると、周囲の人が援助や配慮をしてくれる可能性が高まります。
日常生活において、言葉で説明することが難しい場合でも、安心して過ごすことができます。
また、公共交通機関で優先席を利用しやすくなるというメリットもあります。
ヘルプマークを身に着けることで、自分の障害や疾患を周囲に知られてしまう可能性があります。
自分の障害や疾患を知られたくない場合は、ヘルプマークを身に着けないという選択肢もあります。
ヘルプマークの認知度はまだ低く、目的が広く知られていないことも今後の課題となっています。
ヘルプカードとは、障害のある方が困った時に、必要な支援や配慮を周囲の人に伝えるためのカードです。
災害時や日常生活の中で困った時に、言葉で説明できない状況でも自分の障害や必要な支援内容を伝えられます。
ヘルプマークと同様に緊急連絡先や必要な支援内容を記載できるカードです。
ヘルプマークとは違いストラップ式ではないため、個人情報を人目に触れさせずに収納することができます。
そのため、必要な支援や配慮を受けやすくなるだけでなく、自分の障害や疾患を知られたくない場合に便利です。
ヘルプマーク以外にも、支援が必要な人が身に着けるマークがあります。
耳マークは、聴覚障害がある人や聞こえにくい人であることを表すマークです。
耳マークを身に着けている人には、会話が聞き取りづらいなどの支援が必要かもしれません。
手話や筆談などのコミュニケーション方法を利用すると理解しやすくなります。
店舗などの窓口で提示されている場合は、聴覚障害のある人に配慮した対応ができることを示しています。
オストメイトは、人工肛門や人工膀胱を装着している人のためのマークです。
オストメイトマークを身に着けている人には、トイレや介護などの支援が必要かもしれません。
オストメイトマークがあるトイレは、オストメイト対応の設備があることを表しています。
ハート・プラスマークは、心臓や呼吸器などの内部障害がある人のためのマークです。
ヘルプマークと同様に、外見からは分からない障害がある方の存在を視覚的に示すため、周囲の人が理解や協力をしてくれることを目的としています。
体調不良時の応急手当や救急車の要請が必要であることを伝えます。
マタニティマークは、妊娠初期など外見からは分からない妊婦のためのマークです。
妊娠に伴う特別な配慮やサポートが必要であることを示し、優先席の利用などの支援が必要かもしれません。
妊婦であることを周囲の人が視覚的に認識しやすくなるため、安心して外出できる環境を整え、理解と配慮を促進します。
私たちは皆が安心して快適に過ごせる社会を築くために、ヘルプマークの普及が重要です。
ヘルプマークを活用することで、外見からは分かりづらい困難がある方が、より安心して暮らすことができる社会を実現することができます。
ヘルプマークの入手方法については、お住まいの自治体にお問い合わせください。
星ノ学園ユニプレキッズでは、お子さまひとりひとりの成長をサポートします。
それぞれの特性に合わせた指導を行い、お子さまが楽しいと思える環境づくりを心がけています。
お困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。